2年間で58人が登場した長浜航海記。SNS時代と逆行するメディアの行き先を語る

こんにちは。航海士のおばTです。
読む人も関わる人も自然と心が踊るメディア「長浜航海記」を始めて2年。2024年度からはゆかり・あこの2人の船員が加わり、パワーアップしながら船を進めてきました。
書いているボクは心が踊っているので、読んでくれているそこのアナタも心が踊っていたら嬉しいです。

書いている自分たちで言うのは何ですが、こんなにキャッチーな記事を集めたメディアってなかなかないんじゃないでしょうか…?
しかも、長浜市のメディアですからね。
ボクたちが伸び伸びとやりたいように挑戦させてくださる長浜市には大感謝です。
ボク自身、長浜航海記が生まれたことで、今まで出会わなかったクリエイターたちや接点のなかったプロジェクトを知るだけでなく、デザインについての知識も増えてきました。
そう、長浜航海記に関わるボクこそが一番ハッピーになれたんです。
人もプロジェクトもハッピーな輪で繋ぐ「リアル・デザイン・ドキュメンタリー長浜航海記」。ボクが航海記に関わることでハッピーになれたように、さらに多くの方にこのメディアの存在を知ってもらい、ハッピーになってもらうのが目標です。
この記事では、年度末恒例の振り返りをしつつ、2025年度に向けた意気込みを船長と航海士、船員2人の計4人であれこれ話そうと思います!

2023年度の振り返りはコチラ
船員に「元気」と「刺激」をもたらす長浜のクリエイターたち
ゆかりさんとあこさんが船員になってから1年が経ちました。長浜航海記での1年間はいかがでしたか?
取材を通じて、日々元気をもらっています。今に至るまでの紆余曲折を聞くと、みなさん本当に色んな経験をされているんですよね。客観的に見れば八方塞がりな状況でもそれぞれのやり方で乗り越えてこられて、尊敬の気持ちが増しました。
ビックリするようなことをさらっと話される人もいますよね(笑)。
今はキラキラ輝いている人でも過去のピンチを乗り越えてきたんだなと思うと、取材している私たち側が元気をもらえます。聞けば聞くほど面白い話が出てくるし、取材のたびに「自分も頑張ろう」と前向きな気持ちになる1年間でした。

私も日々、元気と刺激をもらう1年間でしたね。特に、船員としても活躍していたさわさんには大きな刺激をもらいました。私はライターとして一人で活動することが多い分、若いながらにチームを率いて責任ある仕事をしている姿に痺れましたね。
さわさんは船員として活動していた2023年と自分の会社を作った2024年では活動内容も変わりましたよね。2年間長浜航海記を運営してきたことで、関わる人の変化も見れるのは面白いなぁ。
一人でもデザインの仕事ができてしまう昨今、同世代の仲間を巻き込んでデザインの仕事をしているのがさわさんのすごいところ。「みんなで実現するにはどうすればいいんだろう?」と広い範囲でデザインを捉えているのが特徴的だよね。

他に印象に残っている取材はありますか?
株式会社プリムスクリエイティブの柴田さんの取材ですね。柴田さんは「商品の本質を伝えるためにデザインを使う」とお話しされていて、デザインがメッセージになるんだなとデザインの可能性を考える機会になりました。
先日、柴田さんとお話しさせてもらったんですが、取材や記事のことを喜んでくださっていました。会社や自分のことを質問してもらうことで、頭の整理になったそうです。

取材対象者としては、話しながら頭が整理されるという側面はありそうだね。
船員は取材を通じて元気や刺激をもらい、取材対象者は話すことで頭を整理する機会になっている。関わる人それぞれのカタチでプラスに働いているのは嬉しいですね!
成功話だけではない“リアルドキュメンタリー”を届けたい
ボクとタカさんは2年間、航海記の歴史を見てきたわけじゃないですか。タカさんから見た航海記の変化を教えてください!
記事が増えてきて、メディアとしての個性が出てきたよね。表のキラキラした部分だけではなく、裏側の泥臭い部分とかクリエイター自身の苦悩とか、状況が少しずつ上向いていく過程が見えるのが航海記の面白い部分かなと。
実際に体験したわけではないのに、自分も体験した気持ちになりますもんね〜。
他のメディアでは取り上げにくい“リアルなストーリー”が資産として貯まっている感覚があるよね。

暗礁に乗り上げた(失敗した)プロジェクトも聞いてみたら興味深そう。
確かに!
「こうして、プロジェクトは失敗した」みたいな。失敗を赤裸々に話してくれる人は少ないかもしれないけど(笑)。
デザイン系のプロジェクトって、だいたい似たようなパターンで失敗するんだよね。失敗したプロジェクトを振り返って「どうすれば失敗を回避できたのか」をまとめると、これからプロジェクトに取り組む人には有益な情報になると思うなぁ。
成功よりも失敗ストーリーの方が興味を持たれやすいですよね。「分かる〜」と共感するポイントが多いほど、読み応えのある記事になると思います。
成功を描いた記事を読んでも「そんなうまいこといくか!」って僻み根性が出ることもあるよね(笑)。
「失敗の経験を活かして、今はこんなことをしています」という、ポジティブな着地になると思うので、失敗したプロジェクトを取材するのは面白そう!

そういう意味では、航海記はSNSの逆張りみたいな要素があるかもしれないね。XやInstagramなど、伝えられる情報量が限られる媒体だと輝かしい側面しか発信しないじゃない?
他人の成功話が勝手に流れてくる世界…
みんな疲れてますもんね…
自分とはどこか遠い世界の人だと感じるような発信じゃなくて、読んでくれる人に近づく発信が必要だと思う。
分かりやすい実績だけを出すのではなく、人柄がにじみ出るようなリアルな感情を伝えられるメディアでありたいですね。
オンラインとオフラインを融合し、八百屋のおっちゃんに情報を届ける
航海記の今後の方向性としては、引き続きリアルドキュメンタリーを届けることに決まりました。この方向性の中で、具体的にやりたいことはありますか?
デザインとは距離がありそうなプロジェクトを「デザイン視点」から掘り下げたいです。私が取材した「伊香高校の森の探究科」は5人の視点から話を聞くことができ、一つ一つの視点が新鮮だったんですよね。
ちなみに、1つの取材で5人登場するのは過去最多です(笑)。
5人が一気に話しても、目指す方向性が一緒だから話がまとまるんです。ツッコミ合いながら話してくださり、大盛り上がりの取材でした。伊香高校の事例のように、「話を深く掘り下げるほどデザイン要素があるプロジェクト」に潜入していきたいです。

「こんなところにデザイン要素があるのか!」と発見があるほど、読者としては学びの多い記事になりそうですね。ボク自身、航海記の取材がなければ気づかないデザイン視点がたくさんあるので、いち読者として学んでいけたら嬉しいです。
取材を通じて、船員自身がデザインを学ぶことを大事にしているから、方向性はブラさずに続けていきたいね。
船員の視点から自由度高くデザインについて掘り下げられるのが、航海記の楽しいところですよね。同じプロジェクトであっても、船員3人じゃ視点が違うだろうし。船員のリアルな悩みをぶつける取材もしてみたい。
私は食べることが好きなので、飲食店にデザインの話を聞きに行きたいです。お店の外観や内観、メニュー表まで、飲食店はデザイン要素が散りばめられていると思っていて。
老舗のお店と最近できたお店では、こだわるポイントが変わりそう。
お店それぞれのクリエイティビティを掘り下げられたら、今まで航海記では取り上げてこなかった種類の記事になりそうだね。

顧客体験の視点からデザインも考えられるので、直接店舗に行って感じたポイントも含めて、お店の方にお話を聞いてみたいです。
体験で言えば、飲食店だけじゃなく観光にも応用できそうですね。「〇〇×デザイン」で各業界のデザイン視点を知れたら楽しそう。
前から話していたように、オフラインでのイベントもやりたいね。
ぜひ、やりましょう!
「暗礁に乗り上げたプロジェクト」なんか、メディアには載せられない話がたくさんあるはず。オフラインだったら「ここだけの話ですよ?」と言って、リアルな苦悩や葛藤、失敗談を話してくれると思うんだよね。
お金を払ってでも聞いてみたい。
航海記は八百屋のおっちゃんに読んでもらえるようなメディアを目指しているから、新聞みたいなカタチで記事をまとめて配ることもやりたくて。もしくは、スナックを開催して「航海記のここだけの話」をやるとか。
オンラインとオフラインの融合ですね。

オンラインからオフラインに繋げた例で言うと、「デザインジャック」が良い例だよね。航海記ともオフラインを絡めた事例を増やしていけるといいなぁ。
今は長浜中心に取材をしているけど、今後は米原や彦根も取材対象に広げてみたい。湖北で活躍している人たちにスポットライトを当てられるといいな〜。職種がバラバラなクリエイターたちを取材して、航海記に関わった人同士で新たなプロジェクトが生まれたら最高だね。

2人の船員を中心に、2024年度は16記事を掲載しました(この記事も含む)。2023年度とはまた違った視点からクリエイターやプロジェクトを紹介し、少しずつ航海記らしさが出てきたように思います。
ボクたちがどれだけ面白がって話を聞きに行くことができるかが航海記のカギになる。長浜の人たちに「それ、面白いっすね!」と言えるようにするためにも、生き様自体を面白くデザインしていきたいなとワクワクしています。
2025年度も長浜のリアル・デザイン・ドキュメンタリーをお届けするので、引き続きよろしくお願いします!

長浜航海記・航海士。永遠の野球小僧。「長浜にはしばらく帰ってこーへん!」と言いつつ、23歳のときに爆速Uターン。以来、地元のことがちょっぴり好きになりました。野球と筋トレ、オードリーが好き