nagahama

長浜について

捉え方は十人十色。自分だけの“長浜フィルター”を見つけ出そう

いきなりですが、滋賀県長浜市に対してどんな印象がありますか?

琵琶湖があるところ?琵琶湖の上の方?そもそも長浜を知らない?

「長浜ってこんなところ!」と一言で表せたらいいんですが、そう簡単にはいきません。長浜出身の航海士・おばTですら、ウンウンうなりながら答えに詰まる始末。

「長浜とは」について記事を書いてみたものの、表面的な部分しか書けず、船長・タカさんから「なんか違う」と言われさらに混乱。

ボツになった記事原稿の一部
ボツになった記事原稿の一部

自分が思っていた長浜は思い込みだったのかもしれない。盲目的に見ていたのか?「伝えたいことはこれじゃない」と頭を抱え、記事を書き直すことに。

モヤモヤを抱えながら船長と長浜についての深掘りが始まりました。

「航海士・おばT」から見た長浜

タカ

おばTは「長浜って面白い街だ!」って言うけど、長浜って何?おばTが思う長浜について教えて。

長浜って何…?

タカ

長浜に帰ってきて良かったなと思う瞬間は?

「自分がやりたいこと」と「周りから求められていること」が繋がったときかなぁ。

おばT

タカ

人との繋がりだけではないんだね。

そうですね。自分が動いた分だけ何かが起きて自分に返ってくる、という感覚。自分が手を挙げたら、周りの大人たちが「ええやん」と賛同してくれることが多い気がします。

おばT

タカ

なるほど。仕事の話が多いの?

基本的には仕事の話ですね。

おばT
長浜ってどんな街?うーーーん。

タカ

頭を抱えているのはなんで?

動けば動く分だけ返ってくるのって本当なのかなって。積極的に動ける人にとっては良い街だと思うんですけど。

おばT

タカ

いいよ。おばTが思う長浜について話してみて。

ボク目線での話にはなるんですけど、長浜は仕事のチャンスがいっぱいあると思っていて。自分の専門分野である“情報発信”で悩んでいる方は多いので、ボクに話が回ってきやすいのかなと。

おばT

タカ

なるほどね。長浜に帰ってきたばかりの「おばた青年」が周りに提案をしていくわけじゃん。相手の受け入れ方はどうだった?

「面白いね」とか「元々やろうと思っていたんだけど、誰に聞いていいか分からなかったんだよね」という声が多かったですね。

おばT

タカ

需要と供給がマッチしたタイミングだったわけだ。ポイントとしては「考えを受け入れてもらって評価される」ことがモチベーションに繋がってるってことか。

エリアごとに見えてくるそれぞれの価値観

ボクは長浜のお店や人の取材もしているので、より深く“目の前の人の生き方”に触れる機会が多いんですよね。

おばT
取材時の様子

仕事の話だけでなく、生活や家族のお話を聞くこともあります。その中で、エリアによって文化とか価値観の違いを感じますね。

おばT

タカ

長浜全体じゃなく、エリアを一つずつ見ているんだね。

そうですね。長浜南部と北部では全然違いますし。

おばT

タカ

エリアで分けることで、長浜っていう大きなくくりでは見えないことが出てくるよね。何が見えてくるの?

同じ長浜と言えども、街中で育った人と田んぼが広がる村で育った人の価値観は結構違いますね。どっちが良いか悪いかっていう話ではなく、違いはあるなと。

おばT
長浜駅前の様子
長浜駅前の様子

タカ

取材のときは場所によってコミュニケーションの仕方を変えるの?

変えますね。ボクは長浜南部の出身で、長浜北部(木之本、余呉、西浅井など)の人が当たり前だと思うことが分からないこともあります。なので、前提のすり合わせを丁寧に行うことはあります。

おばT

タカ

え!?衝撃的なんだけど。

急に食いついてきた…

衝撃的?

おばT

タカ

Iターンの自分からしたら、長浜は南部も北部も一緒なわけですよ。でも、おばTからしたら、南部はUターン先だとしても、北部はUターン先じゃないと思うこともあるわけだ。

「完全に地元!」ってわけではないですね。Uターンして初めて知ったこともありますし。

おばT

タカ

「長浜に帰ってきたおばT」と「まっさらな状態で長浜に来たタカ」では、長浜の見方が違うのが面白いね。

「船長・タカ」と「航海士・おばT」が持つフィルター

タカ

おばTは“仕事”というフィルターを通して、長浜の文化を見ている感じがするんだよね。

18歳まで育った街を「仕事フィルター」を通して見直して、価値観を塗り替えているみたいな感じかなぁ。

おばT

タカ

おばTはたまたま長浜を見るフィルターが「仕事」だっただけで、自分の場合は「釣りフィルター」を通して街を見ている感じかな。

釣り…!

おばT

タカ

琵琶湖は日本一の釣りの聖地。全国から毎週のように人が来ていて、琵琶湖が出会いの場なんだよね。

デザイナーというより釣り人だと思われることが多いタカさん
デザイナーというより釣り人だと思われることが多いタカさん

タカ

今はSNSで繋がれるじゃん。地方と呼ばれる長浜に住みながら、全国の人と繋がれるのは、相当エキサイティングな状況だと思うんだよね。

それぞれのフィルターを通して長浜を見ているのか。

おばT

タカ

人によって見方が違うのが面白い!

ボクには滋賀県外から引っ越してきた友達がいるんですけど、友達に勧められてようやく琵琶湖の素晴らしさに気付きました。友達は「今さら?」って笑ってましたけど(笑)。

おばT

タカ

長浜出身の人は琵琶湖の存在が当たり前なんだろうね。

友達との出会いとか学びによって、徐々に長浜を見るフィルターが変わってきた気がします。

おばT

文化の違いが受け入れられる長浜

タカ

長浜の多様性って、各エリアでの“文化の違い”が影響しているのかもしれないね。

合併をして同じ市にはなりましたけど、文化の違いを受け入れながら共存している感じがします。だから、移住者が来ても受け入れやすいのかなって。

おばT

タカ

「文化の違いを受け入れる」って、実はめちゃくちゃ面白いポイントだと思うのよ。

タカ

長浜みたいに、市町村合併って全国がやったわけ。でも、合併後、文化を同じにしようとして不満が続出したのよ。「今さら変えられない」ってね。

いきなり文化を変えるのは難しい…。

おばT

タカ

おばTが見ている「違いをそのまま受け入れる」っていうのは、全国でやっていることとは真逆の見方。

ボクには「仕事フィルター」があって、タカさんには「釣りフィルター」がある。それぞれの「フィルター」を受け入れる文化が長浜にはあるから、面白い街だと感じるんだと思います。

おばT

タカ

「この人はどんなフィルターを持ってるんだろう」と思うと、コミュニケーションが深まりそう。

みんな違ってみんないい。

おばT

あなたのフィルターを教えてください

あなたのフィルターを教えてください

タカ

あとは、悩んだり立ち止まったりするときにどうするかだよね。

そうですね。対応の仕方もそれぞれのカラーが出ると思っていて。フィルターを交換するのも良いし、仕事や趣味を休んでもいいと思うんです。

おばT

タカ

リフレッシュにもなるしね。

長浜内で住む場所を変えるのも1つの手。エリアを変えると、生活も考え方も自然と変わると思うので。

おばT

タカ

そう考えると、長浜内での選択肢もいっぱいあるね。全くフィルターがないのも新しいフィルターだと捉えられると思う。

あんなに悩んでいたのがウソのよう。長浜を選んで良かった!最高!
おばTってマジメだなぁ…

「長浜は面白い街」と言えども、人によって面白さの中身は変わります。あなたにとっての長浜はどんな街ですか?

おばTのように仕事を通して長浜を見るのも良し。タカさんのように釣りを通して見るのも良し。どんなフィルターだとしても、長浜には面白がってくれる人がたくさんいます。

「自分のフィルターを見つけたい!」という方はぜひ長浜へ。船長と航海士を含めてフィルター談義をしましょう。