結婚・移住・出産の渦中に探究した働き方。在宅ワークママのクリエイティブチームKo-CoLab

こんにちは、船員の岡田です。

私は普段、小学生向けの体験型教室を運営するかたわらで、デザインや動画編集のお仕事をしています。特に動画編集は、長浜市の中ではクリエイターさんがあまり多くなく、「動画制作系の仲間が欲しいな〜」と悶々と過ごしていました。
ある、交流会に参加したときに「動画の制作をしているんです!」と出会ったこちらの元気いっぱい笑顔が素敵な方は、中井 貴仁(あつみ)さん。
今回は動画クリエイター同士、腹を割って根掘り葉掘り”発注いろは”を調査してきました!

お久しぶりです!以前は交流会でお世話になりました。もっと詳しく中井さんのクリエイティブな事業についてお聞きしたいので、航海記で取材させていただきたいです。
先日はありがとうございました〜。航海記で取材してもらえるんですか!嬉しいです。ぜひお願いします。場所は、最近応援しているカフェがあって…そちらはいかがですか?
というご紹介を受けて、取材場所はおしゃれなカフェへ。
普段は長くても1時間くらいで収まる航海記の取材ですが、この日はなんと2時間ぶっ通し!!
中井さんの多岐に渡るクリエイティブ事業の裏側には、結婚・移住・出産そしてそれに被さってきたコロナ禍など、人生のターニングポイントが影響し、その経験からクリエイティブで人を、地域を、「応援したい」というアツい想いがありました。

中井 貴仁(あつみ) | Ko-CoLab(ココラボ)
2020年より個人事業をスタート。Webライティング・動画制作を独学で学び、法人や個人向けに事業を展開。
その後もWebコンサルティング会社にて経験を積み、マーケティングの専門知識を深める。
2024年、地域のクリエイターとの共創を目指すKo-CoLab(ココラボ)を立ち上げ。クリエイティブ制作やSNS運用・AI活用支援など、多岐に渡り手掛けている。
目次
コロナ禍での生活の変化が、多岐にわたるクリエイティブ事業の原点
中井さんといえば動画制作をされているというイメージが強いのですが、現在はどのような事業をされているのですか?
今は大きく分けると3つの事業をしています。①クリエイティブ制作②SNS・MEO*運用③AI活用支援です。
※MEOとは「Map Engine Optimization(マップエンジン最適化)」の略で、Googleマップなどの地図検索で自店舗やサービスを上位表示させるための施策のこと
なるほど…もう少し詳しく教えてください!
①クリエイティブ制作は、動画制作もそうですし、記事の作成や写真の撮影、デザインやWeb制作を主に行っています。

だいぶ幅広く制作のお仕事をされているんですね。
はい。クリエイティブの業界に入った最初は「記事作成」を主にやっていたんです。
え!動画制作ではなく記事作成が最初だったんですね。
移住・出産・コロナがトリプルパンチで重なった時に思い切って始めたのが記事作成のお仕事でした。
相当戦闘力の高いパンチが3つも一気にきたんですね…
そうなんですよ。以前は京都に住んでいたのですが、そこから長浜市に移住してすぐにコロナ禍へ突入。コロナ禍で大きく仕事や生活が変わり、旦那さんの仕事も影響を受けたんです。子どもも生まれたてでまだ小さいので、当時は「とにかく何かできることを探さなきゃ」と思っていました。
コロナが来て一気に変わりましたよね。私も当時大学生だったので、バイトもなくなり何かできないかな〜と沸々していた時期でした。
そんなコロナ禍で、夜中、家族が寝静まった後にパソコンを開いてライティングの仕事を始めたのが最初の一歩でした。
夜中に… 子育てと新たな挑戦との両立は大変そう…
子どもたちが寝ている時がチャンスなので!当時は自身の経験から出産や育児、あとは当時から関心のあった環境問題についての記事を執筆していました。最初は1文字0.5円くらいの案件ばかりでしたが、手に職をつけたくてがむしゃらに仕事をしました。
作って納品で終わらせない、クリエイティブを活かして欲しい!
記事作成のライターのお仕事から始まり、そこからどのようにクリエイティブ事業を展開されていったのですか?
これは航海記の船長でもあるタカさんにだいぶ影響されたんですが…記事作成の仕事を淡々とこなす日々の中で、誰もが簡単に発信できて、情報が大量に消費されていく現代だからこそ、タカさんのようにもっと誰かの心に刺さるクリエイティブを手掛けたいと思うようになっていったんです。
社会に目を向けた時に感じた違和感がきっかけだったんですね。
まさに!当時、ウェブライティングで「書くこと」しかできなかった自分に、少し物足りなさを感じ始めていました。 言葉だけでは伝えきれない“空気感”や“温度”のようなものを表現したくなって、誰かの心に残るクリエイティブを追求する中で、「書く」以外の表現──映像──にも挑戦してみようと思ったんです。 ちょうどその頃、コロナ禍でおうち時間が増えたこともあって、思い切ってYouTubeをはじめてみたんですよ。

ライティングからYouTube!大きな転換ですね。
父が昔カメラマンをやっていたことがあって、カメラ一式が実家にあったんです。それが動画も撮れるやつだったので、貰ってはじめてみました。
まさかのラッキーパンチ!
そして、私の旦那もYouTubeでラップの動画を上げていたことがありまして…YouTube運用のノウハウは旦那から教えてもらいました。
おぉ、身近なところに師匠がいたんですね。今はSNS運用もされていますよね。これも何かきっかけがあったんですか?
はい。SNS運用も動画制作の時と動機は同じです。記事や動画を作って納品して終わりでは、お客様との関係が途切れてしまう感覚もありました。またせっかくお金をかけてもらって制作をしたのに、活かし方がわからず制作したものが眠っているなんてことも実際にあったんです。
クリエイターとしては、作ったものが世に出回らないのは悔しいですね…
そうなんですよ。もっと活用してもらえるものを作りたいと思い、マーケティングを学ぼうと決心しました。
ご自身のお仕事もされながら、また新たなる挑戦を…すごいパワーですね。
当時は個人事業主としてライティングや動画制作をしながら、パートもして、育児もして…とバタバタでした。でも、マーケティングを勉強すると決めたので、それまでやっていたパートをやめて、フルリモートのマーケティング会社に入社しました。
その会社でマーケティングの事業に着き、修行をされたんですね。
はい。そんなこんなで記事制作から始まり動画制作やSNS運用など、事業が広がっていき、できることが増えたことで、お客様にあった最適なクリエイティブを提案することができるようになったんです。
例えばどういうことですか?
最初は記事制作の依頼でお問い合わせをいただいたお客様が、もしかするとチラシを作ってローカルに訴求をした方が相性がいいかもしれないし、はたまたSNSで全国に拡散した方がいいかもしれないし…
なるほど。クリエイティブはお客様の目的を叶える手段だからこそ、できることが沢山あると選択肢を増やせるんですね!
そうなんです。お客様とコミュニケーションをとって、一人一人のお客様に橋渡しをする、そんなクリエイティブを実現したくてKo-CoLab(ココラボ)というチームを作りました。

とても素敵なミッションですね。Ko-CoLabではどんなことをしているのですか?
フルリモートで、ライティングや動画制作、デザイン、SNS運用など各分野を得意とするメンバーを集めてお仕事をしています。仕事を作るという感覚より、失敗も共有しながら一緒に成長していく、Lab(研究室)のようなイメージを大事にしています。
日々変化が激しい中で、研究や探究は欠かせないですよね。それをチームで出来るのは羨ましいです!
応援するクリエイティブ
今回の取材の場所選びでも、中井さんのSNSを見ていても思ったのですが、中井さんのお仕事には ” 応援 ” というテーマがあるように感じました。
そうですね。ただ作って終わりというよりかは、お客様と長くご一緒して変化や成長をともにしていきたいという気持ちが強いです。最近ではKo-CoLabで滋賀県内のお仕事をさせていただくことが増えています。
何か滋賀県内にこだわる理由はあるんですか?
やはり、その地に住んでいるからこそ出来るクリエイティブの温度感もあるかなと思っています。そして、地元の地域性がいいなと思っているんです。
どんなところに惹かれたんですか?
誰もが活躍できるところです。ながはまコミュニティカレッジというイベントでは、市民が先生になれて、いろんな講座の生徒にもなることができる。これが無料で参加できるのはすごいなと思います。
わかります!私も大学卒業してすぐに長浜へ移住をしようと思ったきっかけは、地域の方とのつながりや人情み溢れるまちづくりに惚れたからなんです。
物理的に近いと、「最近どうですか〜?」って会いにいきやすいし、疎遠になることがないから温かい温度感のある仕事ができて好きなんです。
AIやリモートワークの普及でより効率よく働く基盤を作りたい
次に中井さんやKo-CoLabで仕掛けたいことはあるんですか?
今年から「クリエイティブ× AI 」という方針を立てていて、企業のAI導入支援などをしているんです。
AIは私も普段業務で活用しています!めっちゃ優秀な秘書みたいな使い方ですが、圧倒的に業務効率が上がって、プライベートの時間を増やすことができました。
まさに!働き方の多様化が話題となっている昨今だからこそ、AIを導入してもらって働きやすい環境づくりの手助けになればいいなと思い、ツールの1つとしてAIの講師もさせていただいています。

働きやすい環境づくりはこれからますます重要になってきますね。
はい。あとは、Ko-CoLabやこれまでの経験を活かしてリモートワークの導入サポートもできないかなと考えているんです。
私自身20代後半にさしかかり、だいぶ人生の転機的なことが増えてきたので、働き方についてはだいぶ考えさせられたので、選択肢が豊富にあるというのは有難いです。
やはりいろんな働き方の選択肢がないと、地域から人がいなくなってしまうなと…子どもたちも育っていく街だし、岡田さんのように悩む人も少なくないと思うので、私の経験を活かせたらなと思っています。
結婚、移住、出産、起業といろんな経験をされてきた中井さんだからこそできる、応援やサポートはいろんな人の支えになりそうですね。
そうなれたら嬉しいです。何歳からでも、何者にでもなれるので、応援もサポートもしたいですし、一緒に成長していきたいです。
記事作成や動画制作、デザインなど多岐に渡るクリエイティブ事業をされている中井さん。
その多岐にわたる事業の裏側には、結婚・移住・出産そしてそれに被さってきたコロナ禍など、人生のターニングポイントが影響し、その経験からクリエイティブで人を、地域を、「応援したい」というアツい想いがありました。
クリエイティブの枠を超えて、細やかなコミュニケーションや、温かい繋がりの中から最適な目標に対するアプローチを橋渡ししてくれるKo-CoLab。
そんなKo-CoLabさんへのお問い合わせは下記のメールや公式サイトからご連絡ください。特に滋賀県の中小企業さんや個人事業主の方におすすめです!
公式サイト https://ko-colab.studio.site/

長浜航海記・船員。京都から長浜へ移住し、株式会社crevus designを設立。小学生向けの体験教室やデザインなどのクリエイティブ事業をしている人。ど根性地べた這いつくばって進むタイプ。



