VOYAGE RECORD

船員の航海記

長浜から始まるIT革新!地域課題を解決するプリムスクリエイティブの創造力

こんにちは、あこです!

皆さんは、「こんなシステムがあったら便利だな」と感じることはありませんか?

私は、家で観葉植物を10個ほど育てているので、植物に合わせて、最適な水やりや肥料のタイミングを通知してくれるシステムがあれば楽だなと思ったりします。

こんなアプリやシステムがあったら便利なのに…そんな願いが実現する場所が今回の取材先!

地元に根ざした企業として、地域の声に耳を傾け、実際に「こんなシステムがあったらいいな」を形にしている会社があると。

それが、今回の取材先、長浜市の木之本町にある株式会社プリムスクリエイティブ(以下プリムスクリエイティブ)というIT会社です!

この記事では、プリムスクリエイティブの代表取締役柴田誠一さんにお話を聞き、実際にどのようにしてお客様のニーズに応え、ITサービスを提供しているのか、その秘密をお聞きしてきました。

この記事を読めば、ITを活用して地域社会に貢献しているプリムスクリエイティブの魅力はもちろん、地域企業や個人の業務効率が大幅に向上し、時間やコストの削減、地域全体の活性化の実現に一歩近づけることでしょう。

「こんなシステムがあったら便利なのに…」と思ったことがある方には、参考になる情報がたくさん詰まっています!

柴田 誠一 | 株式会社プリムスクリエイティブ代表取締役

1982年長浜市出身。広告代理店を経て東京からUターン、2011年創業。自身もITコーディネーターの資格を持つ。趣味はヨガ・酒・MG(マネジメントゲーム)

<先に分かる「デザイン発注のいろは」>

ITで地域社会を良くする会社、プリムスクリエイティブ

地域と未来を支える、プリムスクリエイティブの仲間たち

早速ですが、プリムスクリエイティブはどんな会社でしょうか?

一言で言うと、ITを活用して地域社会に貢献する会社です。「三方よし」の考え方を大切にしていて、自分たちが良くなるだけじゃなくて、お客様も、そして世間全体が良くなるような事業を目指しています。今は、ちょうどデジタル変革の時期で、 *第4次産業革命とも言われているので、ITを活用することで社会をより良くしていきたいと思っています。

ITで地域を支える、真剣に取り組む柴田さん

「三方よし」というのは、滋賀県独自の考えですよね。それをITにどう結びつけているんですか?

例えば、僕たちはソフトウェア開発やホームページ制作、IT補助金の支援、企業研修などを通じて、企業のデジタル化をサポートしています。お客様の問題を解決するために、ITを使って効率化したり、業務の自動化を図ったりしています。そうすることで、お客様のお役に立つことができて、地域全体が活性化する、という三方よしの理念を実現しているんです。

企業にとって、ITの導入はなかなか難しい部分もあるかと思いますが、柴田さんの会社では、どうやってそのハードルを下げているんですか?

僕たちは「ITコーディネート」という役割を果たして、お客様と一緒に問題を解決する方法を考えます。システムの開発だけでなく、その後の運用やメンテナンスも含めてサポートすることで、ITを使い続けることができる環境を整えています。

仕事をするなら、やっぱり都会のほうがいいんじゃないかなって思うんですけど、柴田さんはどうして長浜に戻ってきたんですか?

確かに、都会で仕事をするほうが便利だし、チャンスも多いとは思うんですよ。でも、田舎には田舎なりの良さがあるんです。僕も一度は都会に憧れて、ソフトバンクの孫さんとか、ホリエモンみたいなIT企業のカッコいい姿を見て東京に出たんです。

それでも長浜に戻られたんですね。戻られた理由は何ですか?

やっぱり、家族のことやワークライフバランスを考えたときに、都会の生活は自分には少し合わないなって思ったんです。米原駅を降りると、この辺特有の甘い土の香りがしますよね。特に夏の夕方、雨上がりのその香りを嗅いだときに、「やっぱりここで生涯を過ごしたいな」と感じたんです。

米原駅に降り立つたびに感じる甘い土の香り。それが柴田さんの地元愛の原点。

香りがきっかけでなんて素敵ですね!

それで、長浜に戻ってきて、何か地域のためにできることがあるんじゃないかと思って、IT技術を活かして会社を始めたんです。

地元に根付いた活動だからこそ、地域全体に影響を与えられるんですね。

ITを通じて、地域企業が成長し、結果として地域全体が活性化する。そうすることで、僕たちの使命である「三方よし」が実現されると信じています。

*第4次産業革命:インターネットやAI(人工知能)、ビッグデータを用いた技術革新のこと。 出典:「第4次産業革命」とは?経済へのメリットや今後の課題

地元密着の顧客層とIT導入のサポートとは

プリムスクリエイティブは、地域に密着したITサービスを提供しているとのことですが、具体的にはどのようなお客様が多いのでしょうか?

プレゼンテーション中の柴田さん。熱意を込めてビジョンを語る。

僕たちのメインのお客様は、滋賀県内の中小企業が中心です。たとえば、地域の工務店やメーカー、商社など、ITを使ってより便利になりたい企業様が多いです。地元の金融機関からの紹介でお仕事をいただくことが多く、地域に根付いたネットワークによってお客様と繋がっています。

IT導入に不安を感じている企業が多いとのことですが、そういった企業に対してどのようにサポートされているんですか?

多くの企業様は、IT人材が不足しておられます。そこで、まずはITコーディネートという形でお客様と一緒に現状の課題を洗い出し、それに最適な解決策を提案しています。たとえば、業務のデジタル化や営業の効率化など、企業が抱える問題に応じてシステムの開発やマネーフォワードなどの既存ツールの導入支援を行っています。

導入後のフォローも含めて行っているんですか?

ITシステムは導入しただけで終わりではなく、継続的に使っていくことで本当に効果が得られます。そのため、導入後もお客様の業務にしっかりと馴染んで頂けるように、長期的なメンテナンスや運用支援を行っています。特に、地域密着型の企業として、お客様と長くお付き合いしていくことを大切にしています。

長くお付き合いしていくことが地元密着のプリムスクリエイティブの強みなんですね!

倒産の危機から地域社会を支える大きな存在へ

プリムスクリエイティブは今や地域社会を支える大きな存在になっていますが、一時は倒産の危機に直面したことがあったと聞いています。その時のことをお伺いしてもいいですか?

実は、2011年に事業を設立して拡大していたんですが、4年目に大きな壁にぶつかりました。社員を増やしすぎたり、資金管理がうまくいかなくなったりして、会社の経営が厳しくなり、ついには赤字が続く状態に陥ってしまったんです。

それは大変な状況ですね。どうやってその危機を乗り越えたんですか?

プリムスクリエイティブの頼れるメンバー

やはり一番の支えは、奥さんや仲間たちの存在でした。当時、奥さんが「手伝うよ」と言ってくれたんですが、実際に会社の状態を見て、予想以上に厳しい状況だと分かって驚いていました(笑)。でも、そこから一緒に本格的に立て直しに取り組んでくれて、経営の見直しやコスト削減、業務の改善を進めました。

具体的にはどんな改善を行ったんですか?

まず、従来はどんな仕事でも引き受けていたんですが、不得意な分野に手を出してしまい、結果として品質レベルの低下を招いてしまいました。そこで、本当に自分たちが価値を提供できるお客様や案件に集中することにしました。さらに、資金管理や会計の部分も見直して、しっかりと黒字経営に戻すための仕組みを構築しました。

倒産の危機を乗り越えた経験が今の成功に繋がっているんですね。

滋賀大学の先生、滋賀大学インターン生のお二人、柴田さん

現在は、滋賀大学から2名のインターン生が来てくれています。お客様に対してインタビューを行ってくれていて、「なぜプリムスを選んだのか」など、普段お客様が答えにくい質問もしてくれています。学生が聞くことで、本音や実際のニーズを引き出して、今後のサービス改善に役立てています。

フィードバックが、会社の成長にもつながっているんですね。

倒産の経験やお客様の声があったからこそ、自分たちが本当に何を大切にすべきかを再確認することができました。今は、地域社会やお客様に対して真摯に向き合うことを最優先にしています。

ニッチなアプリ開発で新たな可能性を追求

プリムスクリエイティブでは、近年、ニッチなアプリ開発に力を入れていると聞きましたが、具体的にどんなアプリを作られているんですか?

たとえば「らくらく塗装屋さん」というアプリがあります。これは塗装業者向けの塗料在庫管理アプリで、塗装現場で使われる塗料の在庫をQRコードで簡単に管理できるシステムです。全国の塗装業者から「こういうものが欲しかった!」という声をいただいて、今では30社以上に導入されています。

フクモト工業との共同で開発されたアプリ「らくらく塗装屋さん

どうしてこの分野でアプリ開発をしようと思ったんですか?

実は、最初はお客様の要望から始まったんです。フクモト工業という塗装屋さんから「在庫管理が大変で、なんとかならないか」という相談を受けました。共同で一緒に作ってみたところ、その塗装屋さんが「これは便利!」と大変喜んでくれて、他の塗装屋さんにも広がっていったんです。結果的に、全国の塗装屋さんに導入されるようになりました。

展示会で「らくらく塗装屋さん」を出店された時の様子

お客様の声から生まれたアプリなんですね!他にもニッチなアプリを作っているんですか?

はい。『次なる、らくらく塗装屋さん』を目指して、地元の建設業者様から依頼を受けて建設業者様向けの会計システムを開発したり、県の補助事業より採択を受けて利益が可視化できるシステムを開発したりしています。どれも現場からの声がキッカケです。

それだけ現場に密着しているアプリだと、すごく使い勝手が良さそうです。

ニッチな分野に特化しているからこそ、現場の課題を的確に解決できるシステムを作れると思います。普通のシステム開発だと、どうしても汎用性を重視してしまい、細かなニーズに応えられないことが多いんです。でも、僕たちは地域に密着しているからこそ、こういったニッチな分野に特化したアプリを開発することで、地域の課題を直接解決できると考えています。

現場のニーズに応じたアプリを作ることで、地域社会に貢献しているんですね。ニッチだからこそ、現場での役立ち方も大きいですね!

地域に密着したITサービスの未来

柴田さんがインストラクターをしているMG(マネジメントゲーム)研修の様子(長浜市内で開催)

これまでのお話を伺って、プリムスクリエイティブさんが本当に地域に根付いたITサポートを提供しているんだなと感じました。最後に、これからのビジョンについて教えていただけますか?

はい、今後も変わらず「三方よし」の精神を大切にしながら、地域企業と共に成長していけるITサービスを提供していきたいと考えています。ITシステムは、企業の重要な部分を支えるものです。だからこそ、僕たちのような会社がなくなったらお客様に大きな影響が出てしまう。

具体的な目標がありますか?

まずは会社を30年続けることを目標にしていますが、最終的には300年続く会社にしたいという思いもあります。

300年ですか!すごい長期的な目標ですね。それほどまでに続けることを意識されているんですね。

ITってただ導入すれば終わりじゃなと考えています。長期的にメンテナンスし続けることが効果を出すためにも重要だと思うんです。僕たちは地域に根付いた企業なので、地域の中小企業と共に歩み続けることが求められます。だからこそ、長期的な視点でお客様とお付き合いしていくことが、僕たちの使命だと思っています。

プリムスクリエイティブは、地域に密着し、ITの力で地元企業や個人の課題を解決する企業であり、柴田さんの想いと共に、地域全体の発展に貢献していることが分かりました。

ITの活用によって、地域の企業や個人は、業務の自動化や効率化だけでなく、デジタルの力で新たなビジネスチャンスやつながりを創出することができるでしょう。

こうして地域全体がより活気に満ちた、明るい未来へと進んでいくのではないでしょうか。

ITがもたらす可能性を最大限に活かし、地域の持続可能な成長と発展を支える企業、それがプリムスクリエイティブです。

実際に、経済産業省のDX認定に長浜市では初めて認定されるなど、日々活動の輪を広げてらっしゃいます。

もしあなたも「こんなシステムが欲しい」と感じているなら、プリムスクリエイティブがその願いを叶えるサポートをしてくれるかもしれません。

詳細なご依頼やお問い合わせは、下記のHPからご連絡ください。

HP:https://www.precre.jp/

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